12の栄養素を1つの表で並べて、手のつけ所を決める

銅|成人男性 131 % 推奨量0.9mgに対して、平均1.18mg 推奨量

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銅は、日本人の摂取量が推奨量を上回っている栄養素です。

推奨量は30〜49歳で男性0.9mg、女性0.7mg。実際は20歳以上の平均で男性1.18mg、女性1.03mg12。男性131%、女性147%です。

検査が測る12の栄養素のなかで、この項目は足りていない前提から始める理由がいちばん薄いほうにあります。

どのあたりにいるか

銅の推奨量0.9mgに対し、男性の摂取量は1.18mgで上回っている
30〜49歳の推奨量と、20歳以上の摂取量の平均値12。
銅の推奨量(mg/日)と、実際の摂取量
男性 女性
推奨量 18〜29歳 0.8 0.7
推奨量 30〜64歳 0.9 0.7
推奨量 65歳以上 0.8 0.7
実際(20歳以上の平均) 1.18 1.03
実際(20〜29歳) 1.10 0.91
耐容上限量(18歳以上) 7 7
妊婦の付加量 — +0.1
授乳婦の付加量 — +0.6

男性で131%、女性で147%です。この媒体で扱った12の栄養素のなかで、上回っている幅がいちばん大きい項目になります。

12の栄養素を、まとめて並べる

ここまでの記事の数字を1つの表にします。「足りていない」は、栄養素によって全然違います。

基準に対する充足率(20歳以上の平均)
栄養素 男性 女性 方向
ビタミンA 57% 67% 大きく足りない
カルシウム 65% 73%
マグネシウム 69% 81%
ビタミンD 77% 69%
カリウム(目標量に対して) 79% 84% やや足りない
ビタミンC 90% 95%
亜鉛 95% 95% ほぼ足りている
鉄(男性・月経なし女性) 107% 120%
ビタミンE 111% 110% 上回っている
葉酸 121% 115%
銅 131% 147%
ナトリウム(食塩相当量) 143% 140% 減らす側

1つの表にすると、どこに力を使えばいいかが決まります。12をまとめて心配する必要はありません。

なお鉄については、月経のある女性だけ推奨量が10.0〜10.5mgに上がり、そこに対しては68〜72%になります。同じ栄養素でも、条件で答えが変わります。

亜鉛と一緒に見る理由

この栄養素には、他と違う事情があります。

亜鉛を多く摂り続けると、銅の吸収が妨げられます。腸で吸収されるときに競合するためです。

食事から両方を摂っているぶんには問題になりません。問題になるのは、サプリメントで片方だけ大量に摂ったときです。

「増やすと不利になる場合がある」という項目が、判断の順番に入っているのは、こういう関係があるためです。1つの栄養素を足すことは、その栄養素だけの話ではありません。

どの食品に、どれだけ入っているか

日本食品標準成分表(八訂)増補版の値です。可食部100gあたり3。

銅の含有量(mg/100g)
食品 100gあたり 1回分のめやす
ごま(いり) 1.68 大さじ1(9g)で0.15mg
アーモンド(乾) 1.17 10粒15gで0.18mg
かき(養殖、生) 1.04 5個60gで0.62mg
ぶた 肝臓(生) 0.99 50gで0.50mg
大豆(国産、乾) 0.96 —
あおさ(素干し) 0.80 ひとつまみ2gで0.02mg
糸引き納豆 0.61 1パック45gで0.27mg
乾しいたけ(乾) 0.60 2枚6gで0.04mg
にわとり 肝臓(生) 0.32 50gで0.16mg
アボカド(生) 0.24 1/2個70gで0.17mg

顔ぶれが、また同じです。ごま、アーモンド、大豆、納豆、かき。マグネシウム、亜鉛、カルシウムで出てきた食品と重なります。

12の栄養素の供給源を並べると、レバー・ナッツ・豆類・魚・海藻の5つで10に関わっていました。銅もその中に入ります。

検査結果の「不足」欄に銅が出たら

集団としては、推奨量を上回っています。

RESONA-LABの結果報告書は、銅の「解毒への関与」として「抗酸化酵素(SOD)の構成要素」と記しています4。

SOD(スーパーオキシドジスムターゼ)が銅と亜鉛を含む酵素であることは確立しています。ただし「銅を増やせば抗酸化が高まる」と人で確かめられた手順は見当たりません。

また報告書は、銅の医師コメントを「鉄とのバランスが重要なミネラルです」としています。銅は鉄の利用を助ける側にあり、鉄の話とつながっています。

今日できること

この栄養素については、単独で動かす理由が薄いほうです。

そして、動かす必要のあるカルシウム・マグネシウム・ビタミンA・ビタミンDのために選ぶ食品に、銅も一緒に入っています。

12を1つずつ埋めようとするのではなく、重なっている食品を置く。この記事のいちばんの結論はそこです。

参考文献・参考資料

  1. 厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」表3・表4 栄養素等摂取量 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf
  2. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 ミネラル(微量ミネラル)銅の食事摂取基準 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316469.pdf
  3. 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補版」本表 https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html 1回分のめやすは、成分表の値から計算したものです。
  4. RESONA-LAB 検査結果報告書(人用・試供品サンプル)の記載による https://resona-lab.com/humans

本記事は公的資料の整理であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。特定の食品・製品・サプリメントの効果を示すものでも、摂取を勧めるものでもありません。銅の代謝に関わる疾患で治療中の方、亜鉛を含むサプリメントを長期に使用している方は、個別の指示が優先されます。

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