ビタミンCを、どれだけ摂れば足りるのか

ビタミンC|成人男性 90% 推奨量100mgに対して、平均90mg 推奨量

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ビタミンCの推奨量は15歳以上で100mg/日(男女とも)。日本人の摂取量は20歳以上の平均で男性90mg、女性95mgです12。

ほぼ届いています。男性で90%、女性で95%。

そして、この栄養素には耐容上限量が設定されていません。12の栄養素のうち、上限のない数少ないものです2。

どのあたりにいるか

ビタミンCの推奨量100mgに対し、20歳以上は男性90mg・女性95mg、20代は66mg・65mg
推奨量100mg/日と、実際の摂取量の平均値12。
ビタミンCの推奨量(mg/日)と、実際の摂取量
男性 女性
推奨量(15歳以上) 100 100
実際(20歳以上の平均) 90 95
実際(20〜29歳) 66 65
実際(70〜79歳) 113 128
実際(80歳以上) 127 126
耐容上限量 設定なし
妊婦の付加量 — +10
授乳婦の付加量 — +45

年齢による差が、この媒体で見たなかでいちばん大きい栄養素です。20代で65〜66mg、80歳以上で126〜127mg。約2倍の開きがあります。

果物と野菜を食べる量の差が、そのまま出ています。

基準は、壊血病を防ぐ量ではない

この栄養素の基準には、変わった作られ方がされています。食事摂取基準の表の特記事項に、こう書かれています。

推定平均必要量は、ビタミンCの欠乏症である壊血病を予防するに足る最小量からではなく、良好なビタミンCの栄養状態の…(維持を目的として算定した)2

これは珍しい書き方です。多くの栄養素は、欠乏症が起きない量を土台にして基準が作られます。ビタミンCはそうではなく、「良好な栄養状態」を目標にしています。

つまり100mgに届かなくても、壊血病になるという話ではありません。基準が見ているのは、もっと手前の状態です。

数字を見るときは、それが何を守るために置かれたかを一緒に見ます。カドミウムの上限が腎臓への影響を指標にしているのと同じで、基準ごとに守っている対象が違います。

上限がない、ということ

12の栄養素のうち、耐容上限量が設定されていないのはビタミンCとカリウムです(ナトリウムは目標量という別の形で上限が置かれています)。

上限の有無
栄養素 耐容上限量
ビタミンA 2,700µgRAE
ビタミンD 100µg
ビタミンE 男800mg・女650〜700mg
葉酸 900〜1,000µg(合成葉酸)
カルシウム 2,500mg
マグネシウム 350mg(通常の食品以外から)
亜鉛 男45mg・女35mg
銅 7mg
ビタミンC 設定なし
カリウム 設定なし

理由は、水に溶けるため体に蓄えられにくく、余った分は尿から出ていくからです。脂溶性のビタミンAが肝臓に蓄積して問題になるのとは、構造が違います。

ただし「いくらでも摂っていい」という意味ではありません。大量に摂ると下痢などが起きることは知られています。上限が置かれていないのは、健康障害を起こす量の根拠が十分でないためです。

どの食品に、どれだけ入っているか

日本食品標準成分表(八訂)増補版の値です。可食部100gあたり3。

ビタミンCの含有量(mg/100g)
食品 100gあたり 1回分のめやす
赤ピーマン(生) 170 1/2個60gで102mg
ブロッコリー(生) 140 1食70gで98mg
いちご(生) 62 5粒75gで47mg
ネーブル(生) 60 1個130gで78mg
西洋かぼちゃ(生) 43 1食80gで34mg
こまつな(生) 39 1食70gで27mg
ほうれんそう(生) 35 1食70gで25mg
じゃがいも(皮なし、生) 28 1個100gで28mg
えだまめ(生) 27 1食50gで14mg

ブロッコリー1食で98mg。ほぼ1日分です。

そしてアブラナ科の野菜には、人での無作為化試験で尿中の排泄が動いたという別の報告もあります。ただしそちらは、ビタミンCではなくグルコラファニンについての話です。

検査結果の「不足」欄にビタミンCが出たら

集団としては、ほぼ足りています。ただし20代は65〜66mgで、推奨量の65%です。

RESONA-LABの結果報告書は、ビタミンCの「解毒への関与」として「有害物質の中和と肝臓酵素の働きを支える」と記しています4。

ビタミンCが抗酸化作用を持つことは確立しています。ただし「増やせば有害物質が中和される」と人で確かめられた手順は見当たりません。足りない分を埋める理由は、コラーゲン生成と抗酸化という基本的な役割のほうにあります。

今日できること

果物か、ブロッコリー・ピーマンのどちらかを1日1回。

ブロッコリー1食で98mg、赤ピーマン1/2個で102mg、オレンジ1個で78mg。どれか1つで1日分に届きます。

20代で65mgというのは、こうした食品が食卓にほとんど登場していない、ということです。数えれば分かります。

参考文献・参考資料

  1. 厚生労働省「令和5年 国民健康・栄養調査結果の概要」表3・表4 栄養素等摂取量 https://www.mhlw.go.jp/content/10900000/001338334.pdf
  2. 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」策定検討会報告書 ビタミン(水溶性ビタミン)ビタミンCの食事摂取基準 https://www.mhlw.go.jp/content/10904750/001316467.pdf
  3. 文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補版」本表 https://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/mext_00001.html 1回分のめやすは、成分表の値から計算したものです。
  4. RESONA-LAB 検査結果報告書(人用・試供品サンプル)の記載による https://resona-lab.com/humans

本記事は公的資料の整理であり、個別の診断・治療に代わるものではありません。特定の食品・製品・サプリメントの効果を示すものでも、摂取を勧めるものでもありません。腎臓の疾患で治療中の方、食事制限を受けている方は、個別の指示が優先されます。

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